Hanno Leichtmann(ハンノ・リヒトマン) のサウンド・インスタレーション:’Skin, Wood, Traps’ (2018) ビートの100年史

Installation at The 100 Years of Beat Festival - HKW, Hanno Leichtmann: 'Skin, Wood, Traps' (2018)
Installation at The 100 Years of Beat Festival - HKW, Hanno Leichtmann: 'Skin, Wood, Traps' (2018)
Installation at The 100 Years of Beat Festival – HKW, Hanno Leichtmann: ‘Skin, Wood, Traps’ (2018) // Photo by writer

世界初のドラムセットが市場に登場したのは1918年のこと、それは音楽にひとつの革命を引き起こした歴史的な出来事であった。以来、アーバン・ダンス・ミュージックを席巻しながら、バスドラム、スネア、ハイハットの三位一体のコンステレーションは世界中に定着し広まった。

https://hkw.de/en/programm/projekte/2018/100_jahre_beat/100_jahre_beat_start.php

2018年は、「ドラムセット」発明から100周年という記念すべき年であった。ベルリンのHaus der Kulturen der Welt、省略してHKWという略称で親しまれている文化ホールで、2018年4月に開催された‘100 Jarhre Beat (ビートの100年史)’ というフェスティバルは、この素晴らしい楽器−ドラムセットを讃えるという趣旨で、様々なコンサート、トーク、上映会、サウンドインスタレーションが企画されていた。そこで観たインスタレーションの一つが、Hanno Leichtmann(ハンノ・リヒトマン)の‘Skin, Wood, Traps’ (2018)という作品(写真参照)。

‘Skin, Wood, Traps’はマルチチャンネルを利用したサウンド・インスタレーションで、天井に吊るされたこのドラムセットを見上げながら、歴代の名ドラマーによる演奏をサンプリングした音のループが聴けるというものだった。

スマホで撮った下手くそな写真ながら、この写真をサイトイメージに使う事にした理由は、このインスタレーションを観て聞いて感じたことが、リスナーとして筆者が個人的に興味関心のある分野と直結していたから。すなわち、生演奏と録音、サンプリングと再生、DJカルチャーとダンス。このブログの主題となる。目の前で演奏される生の音楽、ライブ・パフォーマンスには、体験として変換し難い強烈さがある。だが、並行して、録音・サンプリング・再生の重要性も無視はできない。過去の演奏が現在進行形で称え続けられる場所、クラブのダンスフロア。そんな場所でたくさんの音楽と出会い、いちリスナーとして音楽との関係性を築いて来た私にとっては尚のこと。

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