音楽と最新テクノロジーの関連性や可能性について考えていた最中(こちらの記事参照)、どうして我々はテクノロジーに頼り、身体拡張を試みるのか、神になりたいの?完全になりたいの?などと問うていた最中、なんともローファイでシンプルなアナログセットアップでドラムの即興ソロ演奏をしてみせるドラマーのパフォーマンスに出会った。ダイナミックで叙情的な、このフリージャズ/ノイズドラマーの演奏に、「あなたはすでに完璧!」と泣きたくなったのであった。
季節は11月の暮れ、Loopholeという名の今にも朽ち果てそうな店に到着した頃には、ベルリンの街は既に暗さに包まれていた。ノイズ関連の音で知られるこのクラブ/バーは、その廃墟寸前の見た目に反して、ベルリンアンダーグラウンドの至宝として愛され重宝されている。ブッキングポリシーは至ってオープンで、あらゆる形態の実験的な音楽やパフォーマンスを受け入れている。ある程度の音量への許容から、自然とノイズやエクストリームな実験音楽の場として知られる所以に。