(関連:ヤン・セントヴァーナー、モーリッツ・サイモン・ガイスト、ラシャッド・ベッカー、グレッグ・フォックス、センサリー・パーカッション、スクエアプッシャー、ブラム・シュタッドハウダー、アクトレス+ヤング・ペイント)
義手のための触覚技術の研究をしているというシッディーに出逢ったのは、フェスのために出掛けたある旅先のゲストハウスでだった。同じフェス目当てで街にやってきた年頃の近い女の子同士ということで、私達はすぐに仲良くなった。音楽好きのシッディー、サックスも吹くミュージシャンということだったが、バリバリ理系の才女。仕事は何しているの、という話から、シッディーの研究の話を聞かせてもらうことになった。手を失った人のために、触覚を持った人工皮膚の技術開発をしている研究室に在籍してそこで実験の日々だと言う。ロボット義手の技術が既に存在すること自体、知らなかった私にとっては、その義手から感覚をフィードバックさせて脳で操作するなんて、SFの世界、夢のまた夢みたいな話であった。
「念じると動くの?信じられない。」